グループホームの看護師の仕事を解説!夜勤や医療行為、給料は?
更新:2024/01/12
[勤務先の分類]「グループホームの看護師の仕事はどんなものかしら?」
あなたはグループホームの看護師の仕事に興味があるのですね。
今回はグループホームの看護師の仕事全般について詳しく説明しますよ。
目次
グループホームとは?
グループホームとは、在宅で過ごすのが難しい認知症の方が生活される福祉施設です。
少人数の認知症の方が共同生活を送り、看護師などの職員が支援します。
グループホームの人員基準を見ると、実はグループホームに看護師の配置は義務付けられていません。
ただ、2018年に厚生労働省がグループホームに看護師の配置を促す提案をしていますので、今後はグループホームで働く看護師が増えてくると思いますよ。
グループホームと介護施設の違いを確認!
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グループホーム |
特別養護老人ホーム |
介護老人保健施設 |
有料老人ホーム |
介護度 |
要支援2以上で認知症がある(体は比較的元気) |
要介護3~5 |
要介護1~5(3~5の利用者が多い) |
自立~要介護5(施設による) |
定員 |
18名(1ユニット9人で2ユニット) |
数十名~100名以上(施設による) |
数十名~100名以上(施設による) |
数名~100名以上(施設による) |
看護師配置 |
看護師の人員基準なし |
介護士含め3:1(常勤看護師を置くことで加算あり) |
介護士含め3:1(常勤看護師を置くことで加算あり) |
介護付きの場合は看護師1人以上配置 |
期間・条件 |
・要介護度が上がる ・常時医療的なケアが必要
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終身利用可能 |
原則3ヶ月の利用 |
施設による |
ここからわかるように、グループホームはほかの介護施設と比べると、介護度は低めでADLはある程度保たれていること、定員数が少なくアットホームな施設であることがわかりますね。
グループホームの看護師の給料
グループホームの看護師の給料の目安は、こちらですよ。
- 常勤(日勤のみ)=月収23〜25万円
- パート=時給1,600〜1,700円
これはあくまでも目安になりますので、地域や経験年数によって異なります。
特別養護老人ホームや老健など一般的な介護施設の日勤のみの仕事と同じ程度ですね。
グループホームの看護師の仕事について
グループホームの看護師の仕事内容
グループホームの看護師の仕事内容は、次のようなものですよ。
- 健康管理
- 生活援助(家事の見守り)
- 外出の付き添い
- 日常生活援助(入浴や排泄、食事)
- 排便管理
- 内服管理
- 皮膚の処置
- ミキサー食の準備
- レクリエーションの企画や参加
- 夜間の見守り、コール対応
- 緊急時の対応
グループホームでは、一般的な介護施設の看護師の仕事に加えて、家事や外出のサポートがあることが特徴ですね。
グループホームは医療施設ではないので、基本的には医療行為はありません。
ただ、痰の吸引やGE、導尿などは行うこともあります。
グループホームの看護師の役割
グループホームの看護師の役割はこちらですよ。
- 利用者さんの安全を守る
- 健康管理をする
- 認知症の進行を防ぐためのかかわり
- 身体機能を維持する
グループホームでの看護師の目標は、
「身体機能を維持して、認知症を進行させない」
と言えますよ。
グループホームの看護師の勤務体制
グループホームでは、看護師の配置は義務付けられていませんので、看護師の勤務体制はその施設によって異なります。
看護師は日勤のみというグループホームもあれば、2交替制で夜勤に入るところもあります。
また、基本は日勤のみで夜間はオンコール制というところもありますよ。
グループホームで看護師が仕事をするデメリットとメリット
グループホームで看護師が仕事をするデメリットとメリットを見ていきましょうね。
グループホームのデメリット
グループホームと病院を比べた場合のデメリット
まずは、グループホームを病院と比べた場合のデメリットを見てみましょうね。
- 看護スキルは落ちる
グループホームでは医療行為は基本的にありませんから、どうしても看護スキルは落ちます。
そのため、一度グループホームで働くと、病棟勤務に戻ることは難しくなるのですよ。
グループホームと介護施設を比べた場合のデメリット
次はグループホームと介護施設(老人ホーム)を比べた場合のデメリットを見ていきますよ。
- 認知症患者からの暴力暴言のリスクがある
- 介護士との業務区分で揉めることも
これらはグループホームで働く看護師に多い悩みだと思います。
一般的な介護施設よりも、ADLは自立している利用者さんは多い。
でも、認知症が進行している。
そのために、ほかの介護施設よりも、暴言暴力のリスクはありますし、徘徊等認知症特有の症状の対応に苦労することがありますよ。
介護施設でも介護士との業務区分で揉めることはあります。
でも、グループホームでは介護施設よりも利用者さんの日常生活に寄り添いますし、医療行為は少ないのです。
看護師でなければできない業務は少なく、介護業務が多いのです。
そのため、介護施設以上に、看護師と介護士の業務区分が曖昧になってしまい、
「看護師は仕事が少ないから、さぼっている。もっと介護士の仕事を手伝ってほしい」
のように介護士に言われて揉めることがありますね。
グループホームのメリット
次は、グループホームで看護師が仕事をするメリットを見ていきましょう。
グループホームと病院を比べた場合のメリット
グループホームと病院を比べたメリットは、次の3つです。
- 医療行為がほぼないので精神的に楽
- 残業はほぼなし
- 体力的に楽
グループホームは医療行為がないので、看護スキル落ちるというデメリットがある一方で、違う角度から見ると、
「命にかかわる業務がない」
という安心感がありますね。
病院では、常に命にかかわるというプレッシャーを感じながら働くことが多いですが、グループホームでは、そのプレッシャーが少ないのです。
また、落ち着いたアットホームな施設ですから、残業はほぼありませんし、介護士の配置も手厚く、介護度も低いので、体力的にも楽というメリットがありますよ。
グループホームと介護施設を比べた場合のメリット
グループホームと介護施設(老人ホーム)を比べたメリットは、次の2つですね。
- 認知症看護を専門にできる
- 患者さん(入居者さん)の生活に寄り添える
- 体力的に楽
これらがグループホームの看護師のメリットです。
認知症の方だけを対象に看護できるので、認知症看護に興味がある看護師さんは、ほかの介護施設で働くよりもやりがいを持つことができますし、スキルアップ・キャリアアップしやすいですね。
また、少人数でアットホームな施設の中で、家事や外出の見守り・援助などを行うので、患者さんの日常に密着した看護ができます。
このメリットを考えると、グループホームの看護師の志望動機も簡単に作れますね。
「入居者さんの生活に寄り添い、日常の中でその人に合った個別性のある看護をしたいと思い、貴施設を志望しました。将来的には認知症看護を専門にしたいと考えており、日々の看護の中で学びを得ながら、スキルアップしていきたいと思っております」
このような志望動機が良いと思いますよ。
また、病院と比べた場合のメリットと同じになりますが、グループホームは特養などに比べると、人員基準が手厚いですから、看護師は介護業務に追われることが少なく、体力的には楽だと思います。
グループホームの看護師に向いてない人・向いている人
グループホームの看護師に向いてない人
グループホームの看護師に向いてない人は、次のような看護師さんですよ。
- 重症集中ケアや急性期看護を専門にしたい人
- 看護スキルを磨きたい人
- とにかく給料を稼ぎたい人
このようなタイプの看護師さんは、あまりグループホームの看護師には向いてないと思います。
グループホームの看護師に向いている人
グループホームの看護師に向いている人は、次のような人ですよ。
- 認知症看護を専門にしたい人
- ゆっくりとゆとりのある環境で看護をしたい人
- 育児中のママ看護師
このような人は、グループホームの看護師の仕事に向いていると思います。
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執筆者情報
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