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患者に説明する時は看護師の総合力が問われる!一番大切なこととは?

更新:2023/03/27

[日常業務]

患者に説明する時は看護師の総合力が問われる!一番大切なこととは?

「患者に説明するのって本当に難しいわ」

「患者さんに説明するのは、どうやったらうまくいくのかしら?」

 

あなたのその気持ち、わかりますよ。

患者さんに説明をすることは、本当に難しいですね。

私は看護師歴約40年ですが、いまだに患者さんへの説明は難しいと日々実感しています。

 

患者への説明は看護師としての総合力が問われますよ。

患者さんに説明する時に一番大切なことや気をつけるべきことを説明していきましょうね。

患者に説明する時に一番大切なことを頭に入れておきましょう

患者に説明するのは、本当に難しいですね。

こちらはきちんと説明したつもりでも、

「全然伝わっていなかったわ。どうしてかしら?」

と思うことも度々あると思います。

 

確かに、患者さんに説明をするのは難しいです。

でも、一番大切なことを頭に入れておけば、大失敗をすることはありませんよ。

 

患者さんに説明する時に一番大切なことは、

「患者さんに正しい情報を正しく理解してもらうこと」

ですよ。

 

どんなにスムーズに説明しても、それが間違った情報だったら意味がありません。

患者さんが間違って理解していても、意味がありませんね。

意味がないどころか、あなたの説明が患者さんにとって害になることもあるのです。

 

だから、患者さんに説明する時には、正しい情報を正しく理解してもらうことを頭に入れておきましょう。

 

説明する前には、この情報が正しいのかを確認してから説明する癖をつけましょうね。

また、正しく理解してもらうために、専門用語を使わず、簡単な言葉を選ぶ必要もあります。

 

看護師をやっていると、無意識に専門用語を使ってしまうことがあるのです。

また、専門用語を専門用語と思わなくなってしまうこともありますね。

専門用語を誰でも知っている言葉、常識的な言葉と思い込んでしまうのです。

 

だから、患者さんに説明する時には、意識して簡単な言葉を選ばなくてはいけません。

「簡単な言葉を選びすぎて、逆に失礼かしら?」

と心配になってしまうくらいで良いと思いますよ。

私は、患者さんに説明をする時は、礼儀やマナーは気をつけつつも、小学校低学年の子どもに説明するくらいの意識を持つようにしています。

「大人に説明する」と思うと、無意識に専門用語を使ってしまうかもしれませんから。

 

患者に説明する時は観察力が要求されますよ

患者に説明する時には、私は観察力が必要だと思っています。

説明しながら、しっかり患者さんを観察するのです。

 

説明をする時に、患者さんの様子・表情・視線などをしっかり観察しておくと、

「あ、この患者さん理解できていないかも」

「私の説明、あんまり聞いてないわね」

「もう少しゆっくり説明した方が良さそうだわ」

ということがすぐにわかるのですよ。

 

看護師は「正しく間違わないように説明しなくては」と思って説明することに必死になってしまうこともありますが、患者さんを観察しながら説明することは、とても重要なことなのです。

 

患者さんがいまいち理解できていないと思ったら、少し時間を空けてもう一度説明したり、ほかの看護師と共有して、その患者さんの理解度を観察してもらうなどの対策ができますね。

 

そして、説明をした後は、患者さんが正しく理解できていると感じても(もちろん、理解できていないかもと思っても)、最後に一言、

「少しでもわからないことがあったら、いつでも質問してくださいね」

と伝えておきましょう。

 

患者に説明する時には位置にこだわりを持ってみると良いですよ

患者に説明する時は、あなたは患者さんとの位置・距離に気を付けていますか?

患者さんとの位置や距離は、説明をする上でとても大切なのですよ。

 

患者さんとの位置

面と向かった位置

患者さんの様子を観察しやすいですが、患者さんに圧迫感を与えてしまうことがあります。

看護師が患者さんに説明する時には、避けた方が良い位置関係です。

 

斜めや90度の位置

斜めに向かい合う形だったり、90度の位置で座って説明するのは、一番おすすめですよ。

真正面に位置しないので、圧迫感を与えることはありません。

また、患者さんの様子も観察しやすいですね。

 

真横の位置

ソファーに並んで座るように真横に並んだ位置だと、患者さんは一番リラックスすることができるので、患者さんの本音を引き出しやすいというメリットがありますよ。

ただ、患者さんの様子を観察しにくいことがデメリットですね。

 

距離

患者に説明する時には距離にも気を付けてくださいね。

あまり遠すぎると、よそよそしい感じがしますので、本音を引き出せません。

そもそも、説明しにくいですね。

 

だからと言って近すぎると、パーソナルスペースに侵入することになるので、患者さんに不快感を与えてしまうことになります。

 

パーソナルスペースの分類にはいろいろありますが、患者に説明する時には、個体距離である45~120cmが一番適していると思いますよ。

 

患者に説明する時に気をつけるべきこと

患者に説明する時には、気をつけるべきことが3つあります。

今から3つのことに気を付けると、患者さんへの説明がもっとうまくいくはずです。

 

言葉だけでなく態度も大切です

患者さんに説明する時には、言葉だけでなく態度も大切ですよ。

 

笑顔で受容的な態度で説明することが大切です。(説明する内容によっては、笑顔は不要なこともありますが)

 

次のような態度は絶対に避けてくださいね。

 

  • 相手の患者さんを見ない
  • 体の前で腕を組む
  • 貧乏ゆすりをする
  • 上から目線の態度
  • ため息をつく
  • 時計をちらちら見る
  • 忙しそうなふりをする
  • 自分の髪の毛や爪を触る

 

この中で1つでもやってしまうと、患者さんへの説明は失敗するでしょう。

 

わからないことはわからないと正直に

説明していると、患者さんから質問されることがありますね。

質問されても、その場では答えがわからないこと、確認しないとあやふやなこともあると思います。

 

その時は、

「多分○○だと思います。」

のように適当に答えてしまうのはいけません。

 

「今はわからないので、確認してからお答えします」

のように答えましょう。

 

間違った情報を説明してしまったら、患者さんに迷惑をかけてしまいます

だから、わからないことは

「すみません。わかりません」

と正直に答えるようにしましょう。

 

もちろん、わからないままにするのではなく、医師や先輩看護師に確認してから、患者さんに再度説明するようにして下さいね。

 

医師が説明すべきことを説明してはいけません

患者さんと話していると、

「昨日の検査、結果出た?どうだった?」

のように聞かれることがあると思います。

 

この時に、看護師が

「大丈夫でしたよ~」

と答えてはいけません。

 

検査結果から診断するのは、あくまでも医師です。

たとえ、あなたが医師から

「検査結果は問題なかった」

と聞いていても、その後もう一度画像を見直したら、病巣を発見したという可能性もあります。

それなのに、看護師が安易に

「大丈夫でした」

と説明するのはとても危険です。

 

インフォームドコンセントのための説明を行うのは医師です。

看護師ではありません。

 

だから、医師が説明すべきことは看護師は説明しないこと。

患者さんに聞かれても、きちんと医師に確認して医師を通すこと。

 

患者さんのためにも、あなたのためにも、これは守ってくださいね。

 

患者への説明が適当な職場で働くのは危険ですよ

患者への説明はとても大切なことです。

何度も言いますが、正しい情報を正しく理解してもらうために、看護師はいろいろ工夫し、配慮しなければいけないのです。

これは、当たり前のことですね。

患者さんにきちんと説明することは、患者さんに納得して最善の治療を受けてもらうためには必要不可欠なことですから。

また、説明責任を果たすことで、医療者側であるあなたや同僚の看護師・医師を守ることにもなります。

 

ただ、世の中には古い体質の病院・医療施設があります。

そのような病院は患者さんにきちんと説明をしなかったり、患者さんへの説明を軽んじている傾向があるのですよ。

 

そういう職場で働いていると、あなたは看護師として成長できません。

また、最善の医療・看護を提供できません。

さらに、「そんなの聞いてない!」と患者さんに訴えられるリスクすらあるのです。

 

もし、あなたが

「うちの病院、きちんと患者さんに説明していないわ。これで良いのかしら?」

と思っているなら、早めに転職した方が良いです。

その病院で働き続けることは、泥船に乗っているようなものですから。

 

きちんと患者さんに説明して、患者さん本位の医療を行う病院に転職するなら、看護師転職サイトを使いましょうね。

看護師転職サイトを使えば、患者さん本位の医療を行っているかどうか、きちんと説明をする体質の病院かを転職コンサルタントがきちんと調べてくれますよ。

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執筆者情報

マザーナース編集部
マザーナース編集部
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