看護師が術後に行う観察は、とても大事です。
更新:2024/01/11
[日常業務]看護師が術後に行う観察についてお話しましょうね。
看護師が患者さんの手術後にすべきことは、はっきりと把握しておきましょう。
看護師が術後に行う観察とは?
※術後観察の具体例は、この記事の最後のほうで例示しています
術後の観察は、異常の早期発見の為には欠かせません。
術後は、特に創部と麻酔後の一般状態について観察します。
意識の有無や苦痛の有無を観察し、苦痛様顔貌や血圧値や脈拍値を見て、必要に応じて医師の指示の痛みどめなどの注射を施行します。
酸素の流量や血液中の酸素濃度などを調べて、適切な酸素吸入が行われているかについても観察します。
創部の出血や発赤や浸出液や熱感、痛みの具合や創部の縫合の具合について観察をします。
ドレーンが留置されている場合には、ドレーンからの出血量や性状、ドレーン刺入部位の腫脹や発赤、滲出液の有無などの観察も行います。
また体温や脈拍、呼吸や血圧などに異常がないかを時間ごとに確認し状態の把握をしておきます。
排ガスや排便の有無などの腸の動きについても観察をします。
尿量の異常や多量の発汗の有無、皮膚の乾燥度や排液量のチェックをして体液のバランスについて確認します。
炎症所見を表す白血球、CRPなどの検査データを確認したり、貧血の有無や血糖値、TPやAlbなどのデータから栄養状態の観察もします。
術後はすぐに食事を摂取できないことが多いですから、必要な補液量を医師の指示で投与します。
その滴下速度や総補液量に間違いがないか、確実に栄養が補給されているかなどを観察確認します。
術後の観察と処置時の注意点はありますか?
術後の処置時の注意点は、感染しないように無菌操作で行うことです。
術後は毎日医師が創部の観察と処置を行いますが、その介助を看護師が行います。
使用する器具類の取り扱いや創部の処置は、もちろん無菌操作で行わなければなりません。
術後の観察事項をそのまま放置するのではなく、適切なアセスメントを行う必要があります。
例えば、ドレーンからの排液量の有無や、排液量の多少によってはドレーンの閉塞や創部の出血などが考えられます。
体位変換については、褥創予防の為に術後2時間後くらいから行います。
2,3時間おきに患者さんの体位を少しづ変えて、同じ部位に長く重心がかからないように工夫をします。
褥創予防の他にも、体を動かすことにより、術後の腸の動きを良くしたり、喀痰喀出を促すことができます。
術後の観察を行う必要性は?
術後の異常の早期発見をしたり、術後の合併症を予防することができます。
術後合併症には、後出血や創感染、縫合不全やショックなどがあります。
術後の循環器合併症には、心疾患や急性心筋梗塞、不整脈などがあります。、
術後の呼吸器合併症には、気道閉鎖や無気肺、肺水腫や誤嚥性肺炎などがあります。
その他にも消化管出血や急性腎不全などがあります。
異常症状を早めに発見することで、早めに適切な処置や対応をすることができます。
異常を発見できずにいると、手遅れになり予後不良になる場合もあります。
術後の観察は普段の患者さんの観察よりも、より丁寧に細かく行う必要があります。
細かな術後観察の具体例。
バイタルサインは15分~1時間間隔で状態をみながら行います。
意識については、痛覚や指示反応の有無を確認し、麻酔の覚醒状態をみます。
呼吸については、麻酔から覚醒し十分な自発呼吸はあるか呼吸抑制は無いかなどをみます。
血圧については、術前の血圧と比較して異常がないか否かを確認します。
脈拍については、頻脈や除脈、不整脈がないかをみます。
体温については、発熱していないか低体温ではないかなどをみます。
呼吸や循環管理を行いますが、気道の確保や酸素吸入に問題がないかについて観察や確認をします。
舌根沈下や呼吸苦の有無、胸郭の動きや肺雑音の動きをみます。
舌根沈下している場合には肩枕をするなどの対処をして、酸素吸入が確実に行われていることを確認し、血液中の酸素濃度を観察します。
酸素濃度によっては、医師の指示のもと酸素流量を増やすなどの処置を行います。
術後はマニュアルに沿ったケアや観察を行います。
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